
労働組合のイベントやレクリエーション活動は、組合員同士の結束を高める重要な機会です。しかし、働き方や価値観の多様化により、従来型のイベントでは参加率の維持が難しくなっています。こうした課題を打破するため、結成70周年の記念施策として「SELECTS」のオリジナルカタログギフトを採用したのが、積水化学労働組合ハイム支部様です。「誰一人取り残さないつながりをつくる」ため、「組合員全員が関われる仕掛け」としてSELECTSをどのように活用されたのか、当時の支部長である土井様にお話を伺いました。

今回、周年記念品としてカタログギフトを選ばれた理由をお聞かせください。
積水化学工業といえば、やはり「セキスイハイム」の住宅でご存じの方が多いと思います。住宅事業を柱にしていますが、実はそれだけではありません。創業当初から手がけてきた「セロハンテープ」や「ポリバケツ」の製造に加えて、今では電子機器や自動車、医療向けの高機能プラスチック、都市の水環境を支えるインフラ事業、さらにはメディカル分野まで、幅広い領域に事業を展開しています。
こうした歴史ある事業、高度な技術、多様な事業を支えているのは、現場で働く一人ひとりの力です。そして、社員の働く環境をより良くするために寄り添い続けてきたのが、私たち積水化学労働組合です。
結成70周年を迎えましたので、これまでの感謝の気持ちを込めつつ組合員のみなさんと周年の喜びを分かち合いたいと思いました。
しかし、組合員は日本全国にいますし、働き方やライフスタイルが多様化していることもあって、決まった時間に集まるイベント参加できない方も出てきます。これまでも様々な企画にチャレンジして、コロナ禍ではみんな集まれるようオンラインイベントを実施してみたのですが、今ひとつ参加率が芳しくなかったということもありました。そこで、全員が前向きに関われる仕掛けができないかと考え、みんなでオリジナルのカタログギフトを作って贈ろうということになりました。
既製品への名入れギフトや一般的なカタログギフトではなく、なぜ「オリジナル」にこだわられたのでしょうか。
“名入れギフト”にしようとは元々あまり思っていませんでした。というのも、以前周年記念でボールペンが贈られたことがあったようなのですが、私自身まったく覚えていないくらい印象が薄かったんです。ニーズも多様化していますので、自分で好きなものを選べるもののほうが喜ばれると思い、早い段階でカタログギフトにすることは決めていました。
そのうえで”オリジナル”にしたのは、カタログギフトをいかに「みんなでつくり、みんなで喜びを分かち合える」ものにするかを考えた結果です。「SELECTS」を見つけたことで、そのコンセプトがより明確になりました。
積水化学労働組合 ハイム支部様が「SELECTS」を選んだ決め手は何だったのでしょうか。
「労働組合」の事例が多数紹介されていたことが大きかったです。労働組合は、毎月組合員のみなさんが支払う組合費をもとに活動していますので、予算が限られています。そんな中でも「おしゃれなオリジナルカタログギフトをつくりたい」と思ってはいましたが、クオリティが高いとコストも高いでしょうし、ましてやカスタマイズ性を求めると工数があがって手が届かないだろうという先入観がありました。
ところが「SELECTS」は、いっしょに探していた支部のメンバーがWeb上でひと目見て気に入るほどデザインが洗練されていて、商品ラインナップも魅力的でした。それなのに労働組合が導入できているので、私たちの予算でもお願いできるんじゃないかという希望が持てたんです。
他社のカタログギフトと比較検討はされたのでしょうか。
当初はオリジナルで作れるものに限らず、おしゃれなカタログギフトをいろいろと調べました。私たちのハイム支部は、幅広い事業を展開している積水化学工業の中でも、住宅事業に関わっている組合員で構成されていますので、インテリアに強いこだわりを持つ人も多いんです。なので、できるだけおしゃれなものをと思っていました。
実際、おしゃれだったりかっこいいものだったりするカタログギフトはいくつも見つかったのですが、パッケージプランが中心でした。パッケージプランだと、どうしても“出来合い”の雰囲気が出てしまいますし、組合活動として「みんなでつくる」という趣旨とはズレてしまうのが気になっていました。
その点、「SELECTS」はデザインも商品も自由に選べます。また、問い合わせた際の説明もわかりやすく、実物のサンプルもやっぱりおしゃれでかっこよかったので、これなら希望どおりのカタログギフトが作れそうだと思い、導入を決めました。
「みんなでつくり、みんなで喜びを分かち合える」オリジナルカタログギフトにすることで、どんな課題を解決したいと考えたのでしょうか。
労働組合のことをもっと知ってもらいたい、周知したいという思いがありました。ハイム支部だけでも日本全国に組合員がいますが、拠点ごとに見ていくと、組合員が数名というところもあるんです。そういうところは、どうしても労働組合との関わりが薄くなってしまいますので、今回のオリジナルカタログギフトをきっかけにつながりを強化したいと考えました。
実際に製作されたオリジナルカタログギフトは、組合員の皆さんが思い出の品を選び、写真付きでメッセージを寄せているのが印象的です。
ただ好きなギフトが選べるだけでなく、そこから会話が生まれるようにしたいと思ったんです。
たとえば、「あいつは東北、私は九州」といったように、同期入社でも配属地が離れて以来会っていないケースは少なくありません。そんな時に、カタログギフトのご当地グルメなどの商品を通じて、「あいつ、あの場所で頑張ってるんだな」と思い出すきっかけになればいいなと。
顔写真付きで思い出とともに各拠点の商品をおすすめしてもらうことで、離れてしまった同期や、まだ深く知らない同僚とのコミュニケーションを活性化できればと思いました。

デザインに関してはいかがでしたか。決めていく中でこだわったポイントなど教えてください。
「みんなで作る」がコンセプトだったので、「SELECTS」からいくつかデザイン案をいただき、アンケートによる多数決で決めました。どのデザイン案も良かったのですが、金文字をあしらった高級感のあるものを選ばせてもらいました。
スリーブにもこだわることができたのはよかったです。最初、「SELECTS」からは木箱を提案されて、とてもかっこよかったのですが、かさばりそうなのが気になって紙にしました。触り心地のよいクッション紙を提案してもらって、字もメタリックな金色の箔押しで、高級感がありながらあたたかみのあるカタログギフトに仕上がり、役員のメンバー全員から好評でした。
できあがったオリジナルのカタログギフトは、拠点ごとに手渡しをされたと聞いていますが、それもコミュニケーションを促す狙いがあったのでしょうか。
コロナ禍のオンラインでのやりとりに少し飽きてきたという声も多かったので、対面のコミュニケーションを図ろうというのはありました。また、誰がその拠点の役員をしているのか知らない人が意外といたので、周知の機会にもなると思いました。役員が少なかったり、遠方で訪ねるのが困難だったりする拠点では、郵送せざるを得ない場合もありましたので、個別にメッセージを添えて贈りました。
オリジナルカタログギフトを受け取った組合員のみなさまの反応はいかがでしたか。
想像以上に喜んでもらって、「毎年やってほしい」という要望も寄せられたくらいです。正直なところ「うまくいきすぎた」と振り返るほど好評でした。
実は、人気商品ランキングで意外な結果が出たんです。「ホームベーカリー」が上位に入りました。理由を聞いてみると、「自分でお金を出す優先順位は低いけれど、もらえるなら使ってみたい」という声が多く、まさにカタログギフトならではの「選ぶ楽しさ」が発揮された結果だと思います。
ちなみに私自身は、お肉やお酒、あるいはそのホームベーカリーを狙っていたのですが、自宅でカタログを広げたところ、子供たちとの家族会議で主導権を握られ、最終的には「フルーツジュース」になりました(笑)。しかし、そうやって家族みんなで「どれにする?」と会話が生まれたことこそが、今回の企画の本当の成果だったと実感しています。
コミュニケーションの活性化という目標を含め、期待していた成果は得られましたでしょうか。
喜びを分かち合うだけでなく、いろいろな形のコミュニケーションが生まれるきっかけになればと思って役員の写真付きメッセージを入れるなどの工夫をしましたが、思い描いていた「ありたい姿」のイメージどおりになりました。
特に、組合員同士のコミュニケーションで印象に残っているのが、人気の近江牛の特上すき焼き肉を「同僚といっしょに食べた」というエピソードを聞いたことです。周年記念のオリジナルカタログギフトが、新たな思い出づくりや組合員同士の関係を深めるのに役立ったと思いますし、会社や労働組合に対するエンゲージメント向上にもつながったと感じています。本部で報告したところ、今の時代に合った良い取り組みだと評価され、好事例として他支部にも共有しました。
コミュニケーションの活性化という目標を含め、期待していた成果は得られましたでしょうか。
喜びを分かち合うだけでなく、いろいろな形のコミュニケーションが生まれるきっかけになればと思って役員の写真付きメッセージを入れるなどの工夫をしましたが、思い描いていた「ありたい姿」のイメージどおりになりました。
特に、組合員同士のコミュニケーションで印象に残っているのが、人気の近江牛の特上すき焼き肉を「同僚といっしょに食べた」というエピソードを聞いたことです。周年記念のオリジナルカタログギフトが、新たな思い出づくりや組合員同士の関係を深めるのに役立ったと思いますし、会社や労働組合に対するエンゲージメント向上にもつながったと感じています。本部で報告したところ、今の時代に合った良い取り組みだと評価され、好事例として他支部にも共有しました。
他支部の反応はいかがでしたか。
思ったよりも反響が大きくて、「やってみたいから紹介してほしい」と前のめりの支部がいくつもありました。役員の任期はそんなに長くないので、10年前の周年記念を担当した人がほとんどおらず「過去に何をやったか誰も覚えていない」「ノウハウがない」状況です。組合員内の課題ももちろん共通している中、今回の具体的でかっこいいサンプルが渡ったことで、「これなら自分たちもやりたい!」と飛びついてくれたようです。
最終的には4支部が「SELECTS」を導入し、全く同じ形式という訳ではなく、各支部毎の要望や支部らしさを出したオリジナルのカタログギフトを作成して頂いたようで、やはり組合員やそのご家族からも喜ばれたと聞いています。
デザインや商品ラインアップのご提案以外の部分で、「SELECTS」のサポート体制はいかがでしたか。
全体的に切れ目のないサポートを受けることができたと感じています。不安な部分もしっかりとカバーしてくれたので、安心できました。
どのような点が不安だったのでしょうか。
カタログギフトは、受け取った側が注文というアクションを起こさないとベネフィットが得られないので、「組合員のみなさんにきちんと行き渡るだろうか」というのが不安なポイントでした。
注文するのを忘れていて、期限が切れるというのはよくある話ですね。
そうなんです。結婚式の引出物でカタログギフトをいただいたのに、うっかり忘れてしまったというのはよくある話なので、そうならないようにするにはどうすればいいか悩んでいました。そんな心配も汲んでくれて、「SELECTS」は注文状況のデータをこまめに提供してくれたんです。おかげで効率的にリマインドができ、結果無事に組合員全員に注文をしてもらうことができました。
最後に、「SELECTS」の導入を検討している企業へメッセージをお願いします。
最近は人材の流動性が高まっていることもあり、社員がいかにして会社に愛着を持ってもらうか、ということがますます重要な課題になっていると感じています。社員にとって「楽しく働ける会社」であるためには、周囲の人たちと良質なつながりを持つことが欠かせません。その意味で、労働組合はそうしたつながりを築くために重要な役割を果たす存在だと思います。
冒頭でお話したように、働き方もライフスタイルも多様化する中で、従来の労働組合のレクリエーション活動だけで組合員とのつながりを保つのは困難になってきています。そうした中で、組合員同士のつながりを作る”最初の入り口”として、「SELECTS」のオリジナルカタログギフトは非常に有効だと思いますので、とりわけ周年記念などの贈呈品として活用することをおすすめしたいですね。
ありがとうございました。

積水化学労働組合は、住宅事業、都市の水環境・インフラを支える環境ソリューション事業、自動車・IT関連製品など、幅広い領域で事業を展開する積水化学工業株式会社の従業員で構成された企業内労働組合。ユニオンシップ制を採用しており、組合員資格を持つ従業員は100%が加入している。
組合名
全積水労働組合連合会 積水化学労働組合 ハイム支部
住所
〒105-8566 東京都港区虎ノ門2-10-4(オークラプレステージタワー 24階)
---
担当
全積水労働組合連合会
積水化学労働組合
土井 一也
(どい かずなり)